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扶養家族が多くても永住申請できる?世帯年収・子ども・海外扶養の注意点 【2026年最新】

「妻と子ども2人を扶養しています。年収はいくら必要ですか?」
「年収400万円ですが、子どもが3人います。」
「妻も働いている場合、夫婦の収入を合算できますか?」
「中国にいる両親へ毎月仕送りしています。」
「税金上、海外の両親を扶養に入れています。永住審査に影響しますか?」
永住申請について、
「年収300万円+扶養1人につき30万円必要」
などの数字をインターネットで見たことがある方も多いと思います。
しかし、2026年現在の永住許可ガイドラインには、
年収○万円以上
あるいは、
扶養家族1人につき○万円を加算
という全国一律の金額基準は記載されていません。
現行ガイドラインが求めているのは、
日常生活において公共の負担にならず、資産または技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること
です。法務省
したがって、
年収だけではなく、その収入で何人の家族が生活しているのか
が重要になります。
永住の生計条件は「本人の年収」だけではなく世帯全体で確認する
出入国在留管理庁は、独立生計要件について、
申請人自身だけでなく、
配偶者等とともに構成する世帯単位で見た場合に安定した生活を継続できると認められる場合も要件を満たす
と説明しています。法務省
例えば、
夫:年収450万円
妻:無職
子ども2人
という家庭と、
夫:年収450万円
妻:年収350万円
子どもなし
という家庭では、同じ申請人年収450万円でも生活状況が違います。
永住では、
申請人の給与額だけを切り取って判断するものではありません。
1.扶養家族が多いと永住申請できない?
扶養家族が多いからという理由だけで、
永住申請ができない
という制度ではありません。
例えば、
夫婦+子ども3人
という5人家族でも、
世帯として安定した収入があり、税金・社会保険等も適切に履行していれば、永住申請を検討できます。
一方、
年収額だけを見ると一定水準に見えても、
扶養人数が非常に多く、
毎月の生活費や送金負担も大きい場合には、
現在の収入で今後も安定して生活できるか
という観点を確認する必要があります。
「扶養1人=必ず年収+30万円」という公式基準はない
よく見かける、
「本人300万円+扶養1人30万円」
「4人家族なら390万円以上」
といった計算は、
出入国在留管理庁が全国一律の許可基準として公表している数字ではありません。
家賃が高い世帯もあれば、
住宅ローンがない世帯、
配偶者にも収入がある世帯、
貯蓄が多い世帯もあります。
そのため、扶養人数だけから一律の必要年収を算出することはできません。
2.妻・夫の収入を合算して考えられる?
世帯として安定した生活を続けられるかを判断するため、
配偶者等の継続的な収入も重要な材料になります。
例えば、
夫:年収380万円
妻:年収320万円
で、夫が永住申請する場合です。
申請人本人だけを見れば380万円ですが、
実際の世帯では、
夫婦合わせて継続的な収入がある
ことになります。
現行の永住申請資料でも、
申請人または申請人を扶養する方
の職業・所得・税務資料を提出する仕組みになっています。法務省
ただし「今年だけ妻が働いた」などの場合は別途確認
例えば、
妻が先月初めて就職
まだ給与実績1か月
という場合、
その予定年収だけを長期間の安定収入と同じように扱えるとは限りません。
反対に、
夫婦とも5年間継続して勤務
という世帯では、安定性を説明しやすくなります。
重要なのは、
世帯収入の金額+その継続性
です。
3.配偶者が専業主婦・専業主夫でも大丈夫?
配偶者に収入がないからという理由だけで、
永住申請ができないわけではありません。
例えば、
夫:正社員・年収600万円
妻:専業主婦
子ども1人
という家庭であれば、
妻に給与がなくても、世帯として夫の収入で安定して生活できるかを確認します。
「配偶者が無職」と「世帯に収入がない」は違う
現在の永住申請3でも、
申請人と配偶者の双方が無職の場合について、
その旨を説明する資料の提出方法が明記されています。法務省
したがって、
「配偶者に収入がない」
ことと、
「独立生計要件を満たせない」
ことは同じではありません。
4.子どもが増えると永住審査に影響する?
子どもがいること自体は当然、永住申請のマイナス要素ではありません。
ただし、
扶養する家族が増えれば、
食費
住居費
教育費
保険
その他生活費
も増えます。
そのため、
同じ年収でも、単身者と5人家族では生活余力が異なる
ということです。
子どもが3人なら年収○万円、という公表基準はない
入管庁は、
子ども1人なら○万円
2人なら○万円
3人なら○万円
という最低年収表を公表していません。
したがって、
単純な「家族人数×固定金額」で申請可否を判断するのではなく、
実際の世帯状況を確認します。
5.子どもに児童手当がある場合
児童手当等を受け取っている家庭も多いと思います。
社会保障制度を適法に利用していることだけで、
当然に永住不可になるという制度ではありません。
一方、独立生計要件は、
将来にわたり世帯として安定した生活を営めるか
という観点で確認されます。
そのため、世帯の主な生活基盤が何であるかを整理します。
※生活保護等、制度の性質が異なる給付については個別に確認が必要です。
6.成人した子どもと同居している場合
例えば、
父:申請人
母:無職
成人した子:正社員
で同居しているケースがあります。
入管庁は独立生計を、
配偶者等とともに構成する世帯単位
で判断できると説明しています。法務省
ただし、
成人した子どもの収入を当然にすべて申請人の所得として扱うわけではありません。
同一世帯か
実際に家計を支えているか
継続的な収入か
など、生活実態を確認します。
住民票も家族全員分を確認する
現在の永住許可申請3では、
申請人を含む家族全員(世帯)の住民票
を提出します。法務省
そのため、日本国内の世帯構成は申請資料上でも明確になります。
7.「税法上の扶養」と「永住の扶養人数」は同じ?
必ずしも同じではありません。
「扶養」という言葉には、
税法上の扶養控除
社会保険上の被扶養者
在留資格「家族滞在」
実際の生活上の扶養
など、複数の意味があります。
例えば妻が「家族滞在」の在留資格を持っていても、
税法上必ず扶養控除の対象になるとは限りません。
反対に、中国に住む親を税法上扶養親族として扱っている場合でも、その親が日本の「家族滞在」であるわけではありません。
永住では実際の生活・家計を確認する
永住の独立生計要件で重要なのは、
実際に誰の生活費をどの程度負担しているか
です。
税務上の区分だけでなく、家計の実態を確認します。
8.中国にいる両親を扶養していても永住できる?
できます。
中国にいる父母へ仕送りしているという理由だけで、
永住申請が禁止される制度ではありません。
中国籍の方では、
日本で自分の家族を扶養しながら、
中国の両親にも毎月送金しているケースが珍しくありません。
例えば、
夫婦+子ども2人
+
中国の父母2人へ定期送金
という家庭です。
海外送金額も世帯の継続的な支出として整理しておく
永住審査には、
「中国の親1人を扶養すると年収から○万円引く」
という公表された計算式はありません。
しかし、
毎月10万円を海外送金しているのであれば、
年間では120万円です。
実際に日本で利用できる生活資金にも関係します。
そのため、
送金後も世帯として安定した生活を維持できるか
という観点から説明できるようにしておくことが重要です。
9.海外扶養が多いと不利?
海外扶養親族がいるという事実だけで、
自動的に永住不許可になるわけではありません。
一方、
日本の給与に対して非常に多くの親族を扶養対象として申告している場合には、
実際の扶養関係
送金
税務処理
世帯の生活状況
を整理しておくことをおすすめします。
税金を下げるためだけの架空扶養は別問題
実際には扶養していない海外親族を、
税負担を減らすためだけに扶養親族として申告していた場合には、
単なる「扶養人数が多い」という問題ではありません。
税務申告そのものの正確性に関わります。
永住では公的義務を適正に履行していることが重要なので、
必要に応じて税務上の処理を確認してください。法務省
10.海外の親を扶養控除に入れるには税務上の資料が必要
国外居住親族について扶養控除等を受ける場合、
国税庁は、
親族関係書類
および、
送金関係書類
等の提出・提示を求めています。国税庁
一定の30歳以上70歳未満の国外居住親族については、
年間38万円以上の生活費・教育費の送金を証明する資料など、追加要件が関係する場合があります。国税庁
「永住のために38万円送ればよい」という意味ではない
ここでいう38万円は、
税法上の国外居住親族に係る扶養控除
の要件に関係する数字です。
永住許可の最低送金額ではありません。
税法と入管制度を混同しないよう注意してください。
11.現金で中国の両親へ渡している場合
日本から中国へ銀行送金していないものの、
帰国するたびに現金で両親へ生活費を渡している方もいます。
税法上の国外扶養控除を利用する場合には、
送金関係書類
が重要です。
国税庁は、金融機関による送金記録などを送金関係書類として案内しています。国税庁
そのため、
「実際には扶養している」
ことと、
「税法上その扶養控除を証明できる」
ことは別に考える必要があります。
12.海外扶養をやめれば永住に有利になる?
永住申請のためだけに、
実際には扶養している親族を税務上突然外す、
という考え方はおすすめできません。
大切なのは、
実際の家族・扶養状況と税務資料が一致していること
です。
例えば、
長年毎月両親へ仕送り
↓
永住申請直前だけ送金ゼロ
という状態にすれば、自動的に生計条件が良くなるという制度ではありません。
書類だけ整えるより、生活実態との一致が重要
永住では複数年の所得・納税資料を確認します。
現在の就労資格ルートでは、
住民税について原則として直近5年分を提出します。法務省
そのため、申請直前の1年だけ扶養状況を変えるのではなく、これまでの税務処理との整合性も重要です。
13.配偶者が家族滞在でアルバイトしている場合
例えば、
夫:技人国・年収450万円
妻:家族滞在・パート年収100万円
子ども1人
というケースです。
妻の収入も世帯の生活実態の一部です。
ただし、家族滞在で働く場合には、
資格外活動許可や許可された就労範囲
を守っていることが前提です。
収入があることだけを見て、
在留資格上の適法性を無視しないようにしましょう。
14.配偶者が扶養から外れるほど働いた場合
妻または夫の収入が増え、
税務・社会保険上の扶養から外れることがあります。
これは、
永住に不利だから扶養のままにした方がよい
という意味ではありません。
むしろ世帯として継続的な収入が増えるのであれば、
生活安定性の一つの材料になります。
重要なのは、
正しく税務申告
適切な社会保険加入
在留資格の範囲内で就労
していることです。
「扶養内に抑える方が永住に有利」というルールはない
永住では税法上の配偶者控除を最大化することが目的ではありません。
実際の世帯収入・生活状況を確認します。
15.扶養している家族の年金・健康保険は?
永住では申請人または申請人を扶養する方について、
公的年金・公的医療保険の履行状況を確認します。
一般的な就労資格ルートでは、
直近2年間
が標準的な確認対象です。法務省
例えば、
配偶者が第3号被保険者
子どもが健康保険の被扶養者
である場合には、適法な社会保険制度上の扶養であれば、それ自体が問題ということではありません。
扶養から外れたのに加入手続をしていない場合は注意
配偶者の収入が増えて扶養資格を失ったにもかかわらず、
必要な年金・健康保険手続をしていなかった、
という場合には別問題です。
永住では公的義務の適正履行が重要なので、社会保険の加入状況を確認してください。
16.別居している配偶者・子どもを扶養している場合
家族が仕事・学校等の事情で別住所に住んでいるケースもあります。
別居しているから直ちに扶養家族ではなくなるわけではありません。
一方、
配偶者と長期間別居
家計も完全に別
という場合には、
実際に同一世帯として生活しているのかという説明が必要になることがあります。
特に配偶者特例を利用して永住申請する場合には、
実体を伴った婚姻生活
という別の重要な条件も関係します。法務省
17.海外に妻・子どもがいる場合
本人だけ日本で働き、
妻・子どもは中国で生活している方もいます。
この場合、
本人の日本での生活費に加え、
海外家族への生活費送金が継続的に発生することがあります。
海外に家族がいるという理由だけで永住申請できないわけではありません。
ただし、
現在の収入で日本+海外双方の家族生活を安定して維持できているか
を確認しておくことが重要です。
世帯年収だけでなく「実際の家計」を意識する
例えば同じ年収550万円でも、
単身・扶養なし
と、
中国に配偶者と子ども3人を扶養
では生活負担が異なります。
入管から一律の計算式は公表されていませんが、独立生計要件の考え方から、実際の生活状況を無視することはできません。
18.預貯金があれば扶養人数が多くても大丈夫?
預貯金や不動産等の資産も、
独立生計要件を考える材料になります。
現在の永住申請3でも、
申請人または扶養者の資産資料として、
預貯金
不動産
これらに準ずる資料
を提出できる仕組みがあります。法務省
しかし、
貯金が1,000万円あるから現在の収入は何でもよい
という一律ルールではありません。
永住は「将来も安定するか」を見る
一時的な預貯金残高だけでなく、
継続的な収入
雇用状況
世帯人数
家計支出
資産
を総合的に見ます。
19.年収が下がった年がある場合
例えば、
5年前:550万円
4年前:560万円
3年前:580万円
2年前:育児等で420万円
直近:600万円
という推移があります。
1年だけ収入が下がったから、
自動的に永住不可になるわけではありません。
なぜ収入が下がったのか、
現在はどうなっているか、
世帯全体ではどのような生活状況か
を確認します。
育休・産休等については、既存記事で別途詳しく解説しています。
20.扶養家族が多い人が申請前に確認したいポイント
特に次のような方は、
「自分の年収だけ」では永住可能性を判断しない
ことをおすすめします。
配偶者が専業主婦・専業主夫
子どもが2人以上いる
子どもが最近生まれた
配偶者も働いている
配偶者が家族滞在でアルバイトしている
成人した子と同居している
中国の両親へ定期送金している
中国の父母を税法上の扶養に入れている
海外扶養親族が複数いる
日本と海外の両方に扶養家族がいる
最近配偶者が扶養から外れた
住民税の扶養人数が実際と合っているか不安
収入に対して送金額が大きい
預貯金を生計資料として使いたい
このような場合には、
世帯構成+本人収入+配偶者収入+海外扶養+税務+社会保険
をまとめて確認します。
よくある質問
Q.妻と子ども2人を扶養しています。年収はいくら必要ですか?
全国一律の最低年収額や、扶養人数ごとの公表基準はありません。
現在の世帯人数、収入、雇用状況、資産等を総合的に確認します。
Q.「300万円+扶養1人30万円」と聞きました。
出入国在留管理庁が公表している全国一律の許可基準ではありません。
ネット上の目安だけで判断しないことをおすすめします。
Q.妻にも収入があります。合算できますか?
独立生計要件は世帯単位で判断できるため、配偶者等の継続的な収入も重要な材料になります。
Q.妻が専業主婦です。
配偶者に収入がないことだけで永住不可にはなりません。
世帯として安定した生活を維持できるかを確認します。
Q.中国の両親を扶養しています。
海外扶養そのものは禁止されていません。
送金額や日本の世帯状況を含め、安定した生活が継続できるかを確認します。
Q.中国の親を扶養控除に入れています。
税法上、国外居住親族については親族関係書類・送金関係書類等が必要になります。
税務上の扶養が適切かも確認しておくとよいでしょう。
Q.海外扶養1人につき38万円必要ですか?
38万円という数字は、一定の国外居住親族について税法上の扶養控除を受けるための送金要件に関係するものです。
永住許可の最低送金額ではありません。
Q.貯金が多ければ年収が低くても大丈夫ですか?
資産も一つの判断材料ですが、永住では将来も安定した生活が続くかを総合的に確認します。
扶養家族が多い永住申請は「年収÷人数」の単純計算ではない
永住の独立生計要件について、
最も注意したいのは、
インターネット上の数字を公式基準だと思わないこと
です。
2026年現在の公式基準は、
将来にわたり安定した生活を継続できること
を求めています。
そのため、
年収450万円・扶養1人
年収450万円・扶養4人
年収450万円+配偶者年収350万円
では、生活状況が同じではありません。
また、中国籍の方では、
日本の家族+中国の両親への仕送り
というケースも多いため、
住民票上の家族人数だけでなく、実際の扶養状況まで整理することが重要です。
エンライト行政書士事務所では、
世帯人数
配偶者の収入
子どもの人数
扶養家族
中国等への海外送金
国外扶養親族
過去5年間の所得
住民税
年金・健康保険
預貯金・資産
まで確認したうえで、現在の世帯状況で永住申請を進められるかを整理しています。
永住申請の初回要件確認は無料です。
エンライト行政書士事務所
行政書士 宮島 詩卉
電話:03-5284-7981
受付時間:平日10:00~18:00
※永住申請のサポートは原則として東京出入国在留管理局の管轄地域を対象としています。
参考情報
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」
出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」
出入国在留管理庁「永住許可申請3」
国税庁「国外居住親族に係る扶養控除等の適用について」
国税庁「国外居住親族に対する送金関係書類の明細書」
国税庁「扶養控除」




