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「高度人材80点あれば、来日1年で永住できますか?」
「現在は技術・人文知識・国際業務ですが、80点あります。」
「今は85点ですが、1年前は何点だったか分かりません。」
「転職すると高度人材ポイントはどうなりますか?」
通常の永住申請では、原則として日本に引き続き10年以上在留することが求められます。
しかし、高度外国人材には大きな特例があります。
70点以上:原則3年
80点以上:原則1年
まで、在留歴に関する永住要件を短縮できる可能性があります。
ただし、
「今80点あるから永住できる」
という単純な制度ではありません。
特に重要なのが、
過去の基準時点でも必要な点数を満たしていたか
という確認です。
高度人材70点・80点で永住までの期間が短縮される
高度人材ポイント制では、
学歴
職歴
年収
年齢
研究実績
日本語能力
各種特別加算
などをポイント化します。
2026年現在、永住については大きく次の2つの特例があります。
70点以上:3年ルート
80点以上:1年ルート
通常の10年ルートと比べると、大幅な短縮です。
しかし、ここでいう1年・3年とは、
単に日本に1年・3年住めばよい
という意味ではありません。
必要なポイントを持つ高度外国人材として、所定の期間継続して日本に在留していることが重要です。
80点の1年ルートを利用する場合、代表的には、
永住申請時点で80点以上
かつ、
永住申請の1年前の時点でも80点以上
であることを確認します。
例えば、
現在:85点
1年前:85点
であれば、ポイント面では1年ルートを検討できます。
一方、
現在:85点
1年前:75点
だった場合、
現在80点を超えているというだけでは、直ちに1年ルートを利用できるとは限りません。
この場合は、80点以上を維持した期間を改めて確認する必要があります。
「現在80点」だけ計算して申請するのは危険
高度人材の永住相談で非常に重要なのが、
過去時点のポイント計算
です。
現在の学歴・年収・日本語資格を見て、
「私は85点あります」
となっていても、
1年前には、
年収が違った
職歴年数が足りなかった
年齢区分が違った
日本語資格をまだ取得していなかった
加算対象となる条件を満たしていなかった
という可能性があります。
そのため、現在の点数だけでは判断できません。
70点の場合も基本的な考え方は同じです。
原則として、
永住申請時点で70点以上
そして、
3年前の基準時点でも70点以上
であったかを確認します。
例えば、
現在:75点
3年前:72点
であれば、ポイント面では3年ルートを検討できます。
一方、
現在:75点
3年前:65点
であれば、現在70点を超えているだけでは3年ルートをそのまま利用できない可能性があります。
高度専門職ビザに変更していなくても利用できる場合がある
非常に多い誤解です。
高度人材の永住特例を利用するために、
必ず先に在留資格「高度専門職」へ変更しなければならない
わけではありません。
出入国在留管理庁は、例えば現在、
技術・人文知識・国際業務
など別の在留資格で在留している方についても、
申請時と、
80点ルートなら1年前、
70点ルートなら3年前、
に必要なポイントを有していたことを立証できる場合の申請区分を設けています。
そのため、
「高度専門職へ変更していないので10年待たないといけない」
と自己判断する必要はありません。
すでに高度人材として認定されている場合は確認方法が異なる
現在「高度専門職」で在留している方や、過去に高度人材としてポイント認定を受けている方については、
高度専門職ポイント計算結果通知書
など、認定時の資料が重要になります。
申請区分によっては、過去時点のポイントについて改めて一から立証する場合と、既に受けたポイント認定を利用できる場合があります。
そのため、
現在の在留資格
高度専門職への変更時期
認定されたポイント
ポイント計算結果通知書
を確認したうえで申請区分を判断します。
高度人材の永住で問題になりやすいのが、
本人の計算では点数があるのに、証明資料が足りない
というケースです。
例えば、
「職歴10年なので15点です」
と本人が考えていても、対象となる職歴を証明する資料が十分でなければ、その点数がそのまま認められるとは限りません。
同様に、
学歴
職歴
年収
日本語能力
研究実績
資格
特別加算
について、必要な点数分を客観的に立証できることが重要です。
全項目を証明する必要があるとは限らない
ポイント計算上90点ある方が、永住の80点ルートを利用する場合、
必ずしも90点すべての項目について資料を出さなければならないという意味ではありません。
公式案内でも、
必要な点数以上であることを確認できる資料
を提出する考え方が示されています。
ただし、
どのポイントを使って80点・70点を立証するか
によって必要資料が変わります。
特に過去時点の資料は後から取得しづらいことがあるため、申請前の確認が重要です。
過去時点のポイント計算についても注意が必要です。
現在の入管案内では、原則として、
現在の高度専門職ポイント計算表
を基準として1年前・3年前の状況を当てはめて計算します。
一方、当時のポイント計算表や、当時ポイント対象だった項目を確認できる資料によって、当時の基準で必要点数を持っていたことを立証できる場合には、別の取扱いが可能な場合があります。
ポイント制度は過去に改正されているため、
インターネット上の古いポイント表だけで判断しない
ことが重要です。
2026年にもポイント制度の特別加算が改正されている
高度人材ポイント制度は固定された制度ではなく、加算対象などが改正されることがあります。
2026年にも特別加算に関する改正が行われています。
そのため、
数年前に自分で計算した結果が70点だった、
というだけでは現在の永住申請の判断として不十分な場合があります。
申請時点で使用する最新のポイント表と、過去基準時点の事実関係を両方確認
する必要があります。
高度人材で永住を検討している方にとって、転職は特に重要です。
転職によって、
年収
勤務先
職務内容
職歴
特別加算
経営者の場合は事業状況
などが変化する可能性があります。
例えば、
転職前:82点
↓
転職後:77点
となれば、80点1年ルートに影響する可能性があります。
反対に、
転職前:75点
↓
転職後:85点
となっても、
転職後すぐに「1年前も80点あった」ことにはなりません。
転職前にポイントを確認した方がよいケースがある
特に、
80点を数点だけ上回っている方
は注意が必要です。
年収や勤務先に関する加算が変わることで、80点を下回る可能性があります。
永住を近い時期に予定しているのであれば、
転職してから確認するのではなく、
転職前後でポイントがどう変わるか
を確認した方がよい場合があります。
高度専門・技術活動などでは、年齢によってポイントが変わる項目があります。
そのため、
現在80点ぎりぎり
という方は、
誕生日によってポイントが変わる可能性もあります。
一方、過去時点のポイントを計算するときには、
その基準日時点の年齢
を確認します。
現在の年齢だけを使って1年前・3年前の点数を計算するわけではありません。
年収も現在と過去を分けて確認する
高度人材ポイントでは、年収が大きな割合を占めるケースがあります。
例えば、
現在年収:800万円
1年前:650万円
という場合には、現在と1年前でポイントが異なる可能性があります。
特に、
転職
昇給
役職変更
賞与の変動
があった方は、過去時点の年収を正確に確認する必要があります。
高度人材80点の最大のメリットは、
在留年数を1年まで短縮できる可能性
があることです。
しかし、
その他の永住要件が免除されるわけではありません。
特に、
住民税
国税
年金
健康保険
素行
入管への届出
現在の在留資格への適合
などは、別途確認されます。
「80点あるので税金の遅れは関係ない」
という考え方はできません。
80点ルートは公的義務の確認期間も短くなる
80点以上を維持して1年以上継続して在留している高度人材については、標準提出資料では原則として、
住民税:直近1年
年金:直近1年
健康保険:直近1年
の資料で足りる取扱いがあります。
これは通常の一般就労ルートより大きく短縮されています。
しかし、
1年間なら遅れて払ってもよい
という意味ではありません。
対象期間について適切に期限内納付していることが重要です。
70点以上を維持して3年以上継続して在留している高度人材の場合、標準的には、
住民税:直近3年
を確認します。
公的年金・公的医療保険については、原則として、
直近2年
です。
80点ルートと70点ルートでは、ポイントだけでなく必要資料の対象期間も異なります。
高度人材でも支払遅れは重要
2026年の永住許可ガイドラインでは、公的義務について、
申請時に完納していても、本来の納期限内に履行していなかった場合は原則として消極的に評価される
という考え方が示されています。
そのため、
80点だから1年で申請できる
↓
その1年間に住民税・年金を遅れて支払った
という場合には、ポイントだけを満たしていても慎重な確認が必要です。
現在「技術・人文知識・国際業務」等で在留しながら高度人材ポイントを利用する方の場合、
現在の在留期間にも注意が必要です。
2026年現在は経過措置により、
在留期間3年でも永住の「最長の在留期間」要件を満たすものとして扱われています。
ただし、この一般的な経過措置は2027年3月31日までです。
高度人材ポイントが80点あるから、
現在の在留期間要件を一切確認しなくてよい
というわけではありません。
高度専門職1号なら在留期間は原則5年
一方、在留資格「高度専門職1号」は、原則として在留期間5年が付与される制度です。
そのため、すでに高度専門職1号として在留している方と、
技人国など別の在留資格のままポイント特例を利用する方では、
確認する資料や在留期間の状況が異なります。
80点だから、
1年間のうちほとんど海外にいてもよい
という意味ではありません。
永住許可ガイドラインでは、
必要な点数を有しながら一定期間継続して日本に在留していることが前提です。
例えば、
80点を持っているものの、
その1年間に長期の海外赴任がある
というケースでは、出入国歴や日本での活動状況を慎重に確認する必要があります。
高度経営・管理活動の場合は「経営・管理」の新基準にも注意
経営者が高度人材ポイントを利用する場合には、さらに注意が必要です。
2025年10月16日に「経営・管理」の許可基準が大幅に改正されています。
そのため、
高度人材80点ある=経営・管理の新基準を確認しなくてよい
ということではありません。
高度経営・管理活動を前提に永住を申請する方は、
事業用財産
常勤職員
日本語能力
経営経験・学歴
事業所
会社の社会保険
なども確認する必要があります。
2023年からは、ポイント計算とは別に、
特別高度人材制度(J-Skip)
も導入されています。
一定の学歴・職歴と高い年収などの基準を満たす方については、ポイント計算によらず「特別高度人材」として扱われます。
2026年の永住許可ガイドラインでは、特別高度人材についても、
一定の条件を満たして1年以上継続して日本に在留
することで、10年要件の特例を利用できる制度があります。
そのため、高年収の専門職や経営者の場合には、
70点・80点ルートだけでなくJ-Skipに該当しないか
を確認する価値があります。
70点・80点は「永住許可の点数」ではない
ここは特に誤解されやすいところです。
70点・80点という数字は、
永住そのものを採点している点数ではありません。
高度外国人材としての評価に使われるポイントであり、永住では主に、
原則10年の在留歴を3年・1年へ短縮するための特例
として機能します。
したがって、
80点=永住許可率80%
でも、
80点=ほぼ自動許可
でもありません。
その他の永住要件は別途審査されます。
2026年10月1日から永住許可手数料は20万円
2026年10月1日以降に受け付けられる永住許可申請については、許可時の手数料が、
200,000円
へ改定されます。
これは高度人材70点・80点ルートでも同じです。
2026年9月30日までに受け付けられた申請については、許可が10月1日以降になった場合でも改定前の手数料が適用されます。
高度人材の永住で特に申請前確認をおすすめしたいケース
次のような方は、ポイント表だけで自己判断せず、申請条件をまとめて確認することをおすすめします。
現在80点ぎりぎり
現在80点だが1年前の点数が不明
現在70点だが3年前の点数が不明
最近転職した
これから転職する予定
最近大幅に昇給した
年齢によるポイント変動が近い
昔取得した資格をポイントに使いたい
過去の職歴証明を取得しづらい
技人国のまま高度人材特例を利用したい
税金・年金の支払遅れがある
長期出国がある
経営者
2027年以降の申請を検討している
高度人材案件では、
「何点あるか」だけでなく、「いつからその点数があり、それを何で証明できるか」
が重要です。
よくある質問
現在80点あるだけでは判断できません。
原則として1年前の基準時点でも80点以上だったかを確認します。
70点ルートでは、原則として3年前の基準時点でも70点以上だったかを確認します。
技術・人文知識・国際業務など別の在留資格でも、所定のポイントを過去基準時点と申請時点で立証できれば、高度人材の永住特例を利用できる場合があります。
年収によってポイントが変わる可能性があります。
1年前の実際の条件で再計算する必要があります。
勤務先・年収・職務内容・加算項目等が変わる可能性があるため、転職前後のポイントを確認します。
いいえ。
高度人材特例でも、公的義務の適正な履行は確認されます。
必要な条件を満たす80点高度人材では、標準的には住民税・年金・健康保険について直近1年分となります。
標準的には住民税3年、年金・健康保険2年を確認します。
異なります。
J-Skipはポイント計算によらず、一定の学歴・職歴・年収等から特別高度人材として認める制度です。
高度人材の永住は「現在の点数」だけで判断しない
高度人材の永住特例は、
70点で3年
80点で1年
という非常に大きなメリットがあります。
一方で、実際の申請では、
申請時の点数
だけでなく、
1年前・3年前の点数
そして、
その点数を証明できる資料
まで確認する必要があります。
さらに、
税金
年金
健康保険
転職
在留期間
長期出国
現在の在留資格
も別途確認します。
エンライト行政書士事務所では、高度人材の永住申請について、
現在のポイント
1年前・3年前のポイント
ポイント疎明資料
転職による点数変動
税金・年金
在留期間
一般ルートとの比較
J-Skip該当可能性
まで確認したうえで、現在1年ルート・3年ルートで永住申請を進められるかを整理しています。
永住申請の初回要件確認は無料です。
エンライト行政書士事務所
行政書士 宮島 詩卉
電話:03-5284-7981
受付時間:平日10:00~18:00
※永住申請のサポートは原則として東京出入国在留管理局の管轄地域を対象としています。
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」
出入国在留管理庁「永住許可申請4(高度人材外国人)」
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制とは?」
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制Q&A」
出入国在留管理庁「永住許可申請にかかる提出書類一覧表(就労資格)」
出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」
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