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留学から就職した人の永住申請|来日10年でも「就労5年」が必要? 【2026年最新】

「学生時代を含めれば日本に10年以上住んでいます。永住申請できますか?」
「大学院を卒業してからまだ4年しか働いていません。」
「留学6年+会社員4年なら、合計10年なので大丈夫ですか?」
「高度人材ポイントがあれば5年を待たなくていいですか?」
留学生として来日し、その後日本で就職した方が永住を考えるとき、非常に多いのが、
「来日から10年経っているから永住申請できる」
という誤解です。
一般的な永住申請では、単純に日本で10年生活しているだけでは足りません。
2026年現在の永住許可ガイドラインでは、原則として、
引き続き10年以上日本に在留していること
に加えて、その期間のうち、
就労資格または居住資格で引き続き5年以上在留していること
が求められます。
そのため、留学生としての期間が長い方ほど、
「来日10年」と「就労等5年」を分けて確認すること
が重要です。
留学期間は「10年」には入るが「就労5年」には入らない
ここがこの記事で最も重要なポイントです。
一般的な永住ルートでは、
① 日本での継続在留10年以上
と、
② そのうち就労資格または居住資格で継続5年以上
という2段階で確認します。
例えば、
留学5年
+
技術・人文知識・国際業務5年
であれば、在留年数だけを見ると、
合計10年
かつ、
就労資格5年
を満たす可能性があります。
一方、
留学6年
+
技術・人文知識・国際業務4年
の場合、
日本在留は合計10年でも、
就労資格5年以上
をまだ満たしていません。
つまり、
「来日10周年=永住申請可能日」ではありません。
1.大学・大学院の留学期間
「留学」は、大学・大学院・専門学校等で教育を受けるための在留資格です。
この期間は、日本で継続して在留していた期間として、一般的な10年の在留歴を考える際には関係します。
しかし、「留学」は就労資格でも居住資格でもありません。
そのため、
一般ルートの「就労資格または居住資格で5年以上」には通常算入されません。
例:大学4年+大学院2年+会社員4年
大学:4年
大学院:2年
会社員:4年
合計では10年です。
しかし就労資格での在留は4年なので、一般ルートでは通常、就労資格5年の条件をまだ満たしません。
就職した日ではなく「在留資格」の期間を確認する
ここも注意したいポイントです。
例えば4月1日に会社へ入社していても、在留資格変更許可が4月20日だったというケースがあります。
永住の在留歴を考えるときには、
実際にどの在留資格で、どの期間在留していたのか
を正確に確認する必要があります。
単純に、
「社会人になって5年経った」
という感覚だけで判断しない方が安全です。
2.「技術・人文知識・国際業務」は就労資格に含まれる
留学生が卒業後に取得することが多い、
技術・人文知識・国際業務
は、一般的な永住の5年要件でいう就労資格に該当します。
したがって、
留学5年
↓
技術・人文知識・国際業務5年
という在留歴で、その他の条件にも問題がなければ、一般ルートの在留年数要件を検討できるようになります。
もちろん、永住では年数以外にも、
収入
税金
年金
健康保険
素行
現在の在留期間
現在の仕事と在留資格の適合
などを確認します。
10年+5年を満たせば自動的に永住許可
という意味ではありません。
「家族滞在」は就労5年に入る?
一般的には入りません。
「家族滞在」は、扶養を受ける配偶者・子として日常的な活動を行うための在留資格であり、一般的な就労資格または身分に基づく居住資格とは異なります。
例えば、
留学4年
+
家族滞在2年
+
技術・人文知識・国際業務4年
で合計10年在留していたとしても、
一般ルートの就労資格等5年を満たしているかは別に確認する必要があります。
3.「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」などは居住資格
一方、
日本人の配偶者等
永住者の配偶者等
定住者
などは、活動内容ではなく身分・地位に基づく居住資格です。
一般ルートの「就労資格または居住資格5年以上」を考える際には、こうした居住資格での在留期間も関係します。
ただし、日本人・永住者等の配偶者や定住者には、そもそも10年要件自体を短縮する特例があります。
そのため、一般ルートだけで計算せず、別の特例を利用できないかを先に確認した方がよい場合があります。
技能実習は「就労5年」に含まれない
名称だけを見ると「働いているのだから就労5年に入る」と思いやすいのですが、注意が必要です。
永住許可ガイドラインでは、
技能実習
について、一般的な5年間の就労資格から明確に除外しています。
例えば、
技能実習3年
+
技術・人文知識・国際業務2年
の場合、
「日本で5年間働いた」
としても、永住の5年要件をそのまま満たすわけではありません。
4.特定技能1号も「就労5年」に含まれない
同様に、
特定技能1号
も、永住許可ガイドライン上の5年間の就労資格から除外されています。
例えば、
特定技能1号5年
だけで、
永住の就労資格5年を満たす
という取扱いにはなりません。
出入国在留管理庁も、特定技能1号について、在留できる期間自体が原則通算5年であり、その期間は永住の「就労資格5年」には含まれないと案内しています。
特定技能2号は扱いが異なる
特定技能2号は、特定技能1号とは異なります。
出入国在留管理庁は、
特定技能2号で在留している期間は、永住の就労資格としての期間に含まれる
と案内しています。
したがって、
特定技能1号
と
特定技能2号
を同じように扱わないことが重要です。
「特定活動」は種類によって扱いが違う
特定活動は、名前だけでは永住の5年要件に入るか判断できません。
「特定活動」は、外国人ごとに具体的な活動内容が指定される在留資格だからです。
出入国在留管理庁は、就労資格に該当する主な例として、
特定活動46号(本邦大学等卒業者)
特定研究等活動
特定情報処理活動
EPA看護師・介護福祉士
などを挙げています。
一方、
ワーキングホリデー
インターンシップ
EPA看護師・介護福祉士候補者
などは、一般的な永住ガイドライン上の就労資格には該当しないとされています。
したがって、
「特定活動で3年働いた」
という情報だけでは、その3年が永住の5年要件へ入るか判断できません。
在留カードだけでなく、指定書の活動内容まで確認する必要があります。
就労資格が途中で変わっても5年は通算できる?
例えば、
技術・人文知識・国際業務2年
↓
経営・管理3年
のように、就労資格の種類が途中で変わるケースがあります。
ガイドラインが求めているのは、対象となる就労資格または居住資格で引き続き5年以上在留していることです。
したがって、対象となる資格間の変更であれば、必ずしも同じ資格を5年間持ち続けることだけが条件というわけではありません。
ただし、
変更途中の在留資格
無職期間
実際の活動状況
それぞれの資格への適合
によって個別確認が必要になります。
転職しても5年はゼロからやり直し?
通常、
転職しただけで就労資格5年が当然にゼロへ戻る
というルールではありません。
例えば「技術・人文知識・国際業務」のまま転職した場合、
在留資格上適法に就労を継続していれば、単に勤務先が変わったことだけで、それまでの対象期間が消えるわけではありません。
ただし転職時には、
所属機関の届出
年金
健康保険
住民税
新しい仕事内容と在留資格の整合性
など、別の永住審査上の問題が発生することがあります。
退職して無職期間があった場合は?
例えば、
技術・人文知識・国際業務で3年勤務
↓
退職
↓
数か月後に再就職
という場合です。
短い無職期間があったから直ちにそれ以前の全期間が無効になる、という単純な公式ルールではありません。
一方で、
「引き続き5年以上」
という条件があります。
さらに活動系の在留資格では、実際に認められた活動を行っていることも重要です。
そのため、
無職期間の長さ
退職理由
求職状況
再就職時期
現在の在留資格
などによって個別に確認する必要があります。
特に長期間就労していない期間がある場合には、自己判断で5年を数えない方が安全です。
留学中のアルバイトは「就労5年」に入る?
入りません。
「留学」の在留資格で資格外活動許可を受け、週28時間以内などの範囲でアルバイトをしていたとしても、
その期間の在留資格そのものは留学です。
したがって、
「学生時代から5年間働いていた」
という理由だけで、永住の就労資格5年として扱われるわけではありません。
新卒で就職した人は「卒業から5年」だけ見ればよい?
必ずしもそうではありません。
例えば、
大学卒業:2021年3月
入社:2021年4月1日
技人国への変更許可:2021年4月20日
という場合などがあります。
永住申請時には、
在留資格変更の時期を含めて実際の在留履歴を確認
した方が安全です。
また、その後に別の在留資格へ変更している場合には、その期間が就労資格・居住資格に該当するかも確認します。
留学が長かった人ほど高度人材ルートを確認した方がよい
例えば、
留学6年
+
技術・人文知識・国際業務3年
で合計9年
という方の場合、一般ルートではまだ、
日本在留10年
就労資格5年
の双方を満たしていません。
しかし、学歴・年収・年齢・職歴・日本語能力等から高度人材ポイントを計算して、
70点以上
または
80点以上
になる場合があります。
高度人材では一定の条件を満たせば、
70点:3年
80点:1年
へ、原則10年の在留要件を短縮できる特例があります。
そのため、
「あと2年働かないと永住できない」
と思っていた方が、実は高度人材ルートを利用できるケースもあります。
80点なら留学から就職1年で永住できる?
条件を満たせば可能性があります。
ただし、
現在80点ある
だけでは足りません。
80点ルートでは、原則として、
申請時点で80点以上
かつ、
1年前の基準時点でも80点以上
であることが重要です。
70点ルートなら、
申請時+3年前
を確認します。
つまり、留学生から就職したばかりの方ほど、
いつから必要なポイントを持っていたか
を正確に確認する必要があります。
日本の大学・大学院卒業者は高度人材ポイントも確認
留学生出身者の場合、
修士号
博士号
日本の大学・大学院卒業
JLPT N1・N2
年齢
年収
などから、高度人材ポイントを取得できる場合があります。
一般永住だけで考えると就労5年待ちでも、
高度人材特例なら申請可能時期が変わる可能性があります。
そのため、特に、
大学院卒+専門職+一定以上の年収
という方は、一般ルートだけで判断しないことをおすすめします。
留学期間が長い人は税金・年金の期間も確認する
在留年数を満たしていても、それだけで永住申請できるわけではありません。
会社員として一般ルートで申請する場合には、現在、
住民税:原則直近5年
年金・健康保険:原則直近2年
などの資料を確認します。
留学から就職した直後には、
国民年金の学生納付特例
国民健康保険
就職時の社会保険切替
などが関係することがあります。
したがって、
「就労5年を満たした日=そのまま申請日」
と考えるのではなく、税金・社会保険も合わせて確認する必要があります。
留学中の年金「学生納付特例」がある場合
学生時代に国民年金の学生納付特例を正式に利用していた場合と、
何も手続をせず単純に未納だった場合は同じではありません。
永住申請では、現在提出対象となる期間や実際の納付状況を確認する必要があります。
学生時代の年金について不安がある方は、
「学生だったから全部問題ない」
または
「学生時代の未納があるから絶対無理」
と自己判断せず、実際の記録を確認した方がよいでしょう。
留学から就職した方が申請前に確認したいポイント
特に次のような方は、永住申請時期を一度整理することをおすすめします。
留学期間が5年以上ある
来日10年は超えたが就職から5年未満
大学院まで進学して留学期間が長い
留学から技人国へ変更した日が分からない
就職後に転職している
無職期間がある
一時的に家族滞在へ変更したことがある
技能実習・特定技能1号期間がある
特定活動で働いていた時期がある
高度人材ポイントが70点・80点付近
学生時代の年金記録が気になる
このようなケースでは、
「来日して何年か」だけでは、正確な永住申請可能時期を判断できません。
よくある質問
Q.留学5年+会社員5年なら永住申請できますか?
在留年数の面では、一般ルートの「10年以上+就労資格等5年以上」を満たす可能性があります。
ただし、税金・年金・収入・在留期間等の他の条件も確認が必要です。
Q.留学6年+会社員4年です。来日10年ですが申請できますか?
一般ルートでは、通常、就労資格等5年以上の条件をまだ満たしていません。
高度人材等の特例を利用できないか確認する価値があります。
Q.学生時代のアルバイトは就労5年に入りますか?
入りません。
資格外活動でアルバイトしていても、その期間の在留資格は「留学」です。
Q.家族滞在の期間は就労5年に入りますか?
一般的には、一般ルートの就労資格または居住資格5年には含めません。
Q.技能実習で働いた期間は?
永住許可ガイドラインでは、技能実習はこの5年間の就労資格から除外されています。
Q.特定技能1号は?
特定技能1号も除外されています。
Q.特定技能2号は?
入管は、特定技能2号での在留期間は永住の就労資格としての期間に含まれると案内しています。
Q.特定活動で3年間働きました。
特定活動は指定された活動内容によって扱いが異なります。
指定書等を確認する必要があります。
Q.高度人材80点があります。
一般ルートの10年・5年とは別に、80点の1年ルートを利用できる可能性があります。
現在だけでなく1年前のポイントも確認します。
留学生出身者は「来日10年」だけで永住時期を決めない
留学生として日本へ来た方の場合、
来日10年
と、
就労資格・居住資格5年
が同じタイミングで到達するとは限りません。
特に、
大学
↓
大学院
↓
就職
という経歴では、来日10年を超えていても、就労5年がまだ到達していないケースがよくあります。
一方で、高度人材ポイントを利用すれば、一般ルートより早く申請できる場合もあります。
そのため、
一般ルート・高度人材ルートのどちらを使えるかまで含めて確認すること
が重要です。
エンライト行政書士事務所では、
来日からの在留歴
留学期間
就労資格への変更時期
転職・無職期間
技能実習・特定技能・特定活動の扱い
高度人材70点・80点
税金・年金・健康保険
まで確認したうえで、いつから永住申請を進められるかを整理しています。
永住申請の初回要件確認は無料です。
エンライト行政書士事務所
行政書士 宮島 詩卉
電話:03-5284-7981
受付時間:平日10:00~18:00
※永住申請のサポートは原則として東京出入国在留管理局の管轄地域を対象としています。
参考情報
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」
出入国在留管理庁「在留資格一覧表」
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドラインにおける就労資格に該当する『特定活動』について」
出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制による出入国在留管理上の優遇制度」




