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永住申請中に転職・退職・引越し・離婚したら?審査中の変更と入管への連絡を解説 【2026年最新】

「永住申請を出した後に転職することになりました。申請に影響しますか?」
「審査中に会社を辞めた場合、入管へ連絡する必要がありますか?」
「永住申請後に引越しました。何か手続が必要ですか?」
「日本人の配偶者として永住申請しましたが、審査中に別居することになりました。」
永住申請は、一度書類を提出すれば、申請時点の状況だけで最後まで審査されるわけではありません。
現在の永住許可申請では、申請時に**「了解書」**を提出します。
この了解書には、審査結果を受け取るまでの間に、就労状況や家族状況、税金・年金等の納付状況などに変更があった場合、速やかに申請先の出入国在留管理局へ連絡することが明記されています。
つまり、
「永住申請を出した後だから、転職や離婚をしても何もしなくてよい」
というわけではありません。
この記事では、永住申請後に生活状況が変わった場合の対応について、2026年現在の出入国在留管理庁の案内をもとに解説します。
永住申請は「提出した時点」だけで審査されるわけではない
永住許可申請では、2021年10月1日から「了解書」の提出が必要となっています。
了解書では、永住申請後から審査結果を受け取るまでの間に、次のような変更があった場合、速やかに申請先の入管へ連絡することとされています。
就労状況に変更があった場合
家族状況に変更があった場合
税金・年金・医療保険料の納付状況に変更があった場合
生活保護等の公的扶助を受けることになった場合
刑罰法令違反により刑が確定した場合
例えば、就労状況については「退職・転職」、家族状況については「離婚・別居・新たな同居」などが具体例として挙げられています。
さらに了解書には、事情変更を連絡しないまま永住許可を受けたことが判明した場合、永住許可が取り消されることがある旨も記載されています。
したがって、審査中に重要な変更があった場合は、
「許可が出るまで黙っておいた方がよい」
という対応は避けるべきです。
永住申請中に転職したらどうなる?
永住申請後の転職について非常によくご相談をいただきます。
結論からいうと、
転職しただけで永住申請が自動的に不許可になるという全国一律の基準はありません。
一方で、永住許可では「独立の生計を営むに足りる資産又は技能」を有し、将来にわたって安定した生活が見込まれることが審査されます。
そのため、転職後は、
新しい勤務先
雇用形態
給与
契約期間
業務内容
社会保険への加入状況
現在の在留資格との適合性
などを確認する必要があります。
例えば、
年収600万円の正社員から、年収300万円の有期契約社員へ転職した
というケースと、
同程度以上の年収・雇用条件で同業種へ転職した
というケースでは、審査上確認すべき内容も異なります。
重要なのは、「転職したかどうか」だけではなく、
転職後も永住許可の条件を満たしているか
という点です。
技人国などは別途「14日以内の届出」にも注意
「技術・人文知識・国際業務」など一定の在留資格では、会社を退職した場合や新しい会社と契約した場合、原則としてその事由が発生してから14日以内に「所属(契約)機関に関する届出」が必要です。
これは、
永住申請中の事情変更を申請先へ連絡すること
とは別の手続です。
そのため転職した場合、
永住申請を審査している入管への連絡
現在の在留資格について必要となる所属機関の届出
の両方を確認する必要があります。
永住申請中に退職・無職になった場合
転職先が決まっていない状態で会社を退職した場合は、転職以上に慎重な確認が必要です。
永住申請では将来の安定した生活が見込まれることが求められるため、
審査中に収入がなくなった
という事情は、申請時の状況から大きな変化となる可能性があります。
ただし、
「退職した=必ず不許可」
という意味ではありません。
例えば、
既に次の勤務先が決まっている
退職から入社までの期間が短い
配偶者にも安定した収入がある
十分な資産がある
退職理由に合理的な事情がある
など、状況は人によって異なります。
反対に、
長期間無職となっている
再就職の予定がない
世帯収入が大きく下がった
健康保険や年金の切替をしていない
退職後に年金・健康保険料の滞納が発生した
という場合には、複数の問題が同時に発生することがあります。
退職後は、収入だけを見るのではなく、在留資格・年金・健康保険・税金までまとめて確認することが重要です。
高度人材70点・80点で申請している人の転職は特に注意
高度人材ポイントを利用して、
70点以上・3年
80点以上・1年
の特例で永住申請している場合は、転職時により慎重な確認が必要です。
高度人材ポイントには、
年収
職歴
年齢
学歴
勤務先に関する加点
職務内容
など、勤務状況と関係する項目があります。
出入国在留管理庁は、高度人材ルートについて、永住許可申請時点で70点または80点以上を有していることなどを要件として定めています。
そのため申請後に転職した場合は、
転職によってポイント計算や申請の前提となっていた事情に変化がないか
を確認しておくことが重要です。
特に年収や勤務先に関係するポイントを多く取得している方は、転職前後の条件を比較しておいた方がよいでしょう。
永住申請中に引越した場合
引越しについては、「了解書」に列挙されている5項目の中に住所変更そのものは明記されていません。
しかし、中長期在留者が住居地を変更した場合には、新しい住所へ移転してから14日以内に住居地変更の届出を行う必要があります。
通常は在留カードを持参して新住所の市区町村で転入届・転居届を行うことで、入管法上の住居地変更届出も行ったものとして扱われます。
また、永住申請書には住所が記載されており、審査中に入管から追加資料の連絡等が行われることもあります。
そのため、永住審査中に住所が変わった場合は、
市区町村で住所変更を済ませるだけでなく、申請先の入管にも現在の申請についてどのような対応が必要か確認しておく
ことをおすすめします。
結婚・離婚・別居した場合
家族状況の変更は、了解書で明確に連絡対象とされています。
特に、
配偶者と離婚した
同居していた家族と別居した
新たに誰かと同居することになった
場合などが例として挙げられています。
日本人・永住者の配偶者として申請している場合
特に注意したいのが、
日本人・永住者・特別永住者の配偶者として「婚姻3年+日本1年」の特例を利用して永住申請しているケース
です。
2026年現在の永住許可ガイドラインでは、この特例について、
実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上日本に在留していること
が求められています。
そのため、審査中に離婚したり、婚姻生活の実態に大きな変化が生じたりした場合には、申請の前提そのものに影響する可能性があります。
単に「離婚したことを報告すれば終わり」という問題ではなく、
現在どの永住要件を満たしているのかを改めて確認する必要があります。
配偶者の在留資格を持っている場合は14日以内の届出も確認
「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「家族滞在」など、配偶者としての身分を基礎に在留している方が離婚または死別した場合には、原則として14日以内に入管への届出が必要です。
これも永住申請の了解書とは別の届出です。
審査中に税金・年金・健康保険料を払い遅れた場合
永住申請では、税金・年金・健康保険料の納付状況が非常に重要です。
2026年2月24日改訂の永住許可ガイドラインでは、公的義務について、
申請時点では既に納付済みであっても、本来の納付期限内に履行されていなかった場合は、原則として消極的に評価する
と明記されています。
これは申請前だけの問題ではありません。
了解書でも、
申請後に税金・年金・医療保険料を滞納した場合などは、速やかに申請先へ連絡する
こととされています。
例えば永住申請後に退職すると、
会社の厚生年金・健康保険
↓
国民年金・国民健康保険
への切替が必要になる場合があります。
この手続を忘れた結果、
永住申請中に年金や健康保険料の未納が発生する
というケースには特に注意が必要です。
申請前まで完璧に納付していたとしても、審査中の公的義務を軽視しないようにしましょう。
審査中に在留期限が来たら更新が必要
非常に重要ですが、
永住申請をしても、現在持っている在留資格の期限は延長されません。
出入国在留管理庁も、永住許可申請中に現在の在留期間が満了する場合には、満了日までに別途「在留期間更新許可申請」を行う必要があると明記しています。
例えば、
技術・人文知識・国際業務 3年
↓
永住申請
↓
永住の審査中に技人国の在留期限到来
という場合でも、
技人国の更新手続が必要です。
「永住申請中だから在留期限を過ぎても大丈夫」
ということではありません。
近年は永住審査が長期化するケースもあるため、永住申請後も現在の在留カードの期限を必ず確認しておきましょう。
事情が変わったら永住申請は必ず不許可になる?
いいえ。
転職、引越し、家族状況の変化などがあったからといって、
その事実だけで一律に永住申請が不許可になるという公表基準はありません。
重要なのは、
変更後も永住許可の条件を満たしているか
です。
例えば転職であれば、
収入は維持されているか
雇用は安定しているか
在留資格に合った仕事か
社会保険へ適切に加入しているか
などを確認します。
離婚であれば、
どの特例を利用して申請していたか
離婚後も別の永住要件を満たす可能性があるか
世帯収入はどう変わるか
現在の在留資格に影響するか
などを確認します。
つまり、
「変更があったか」より、「変更によって申請条件がどう変わったか」
を整理することが重要です。
特に慎重に確認した方がよいケース
次のようなケースでは、変更後の状況を確認してから対応することをおすすめします。
永住申請直後に退職した
転職によって年収が大きく下がった
正社員から契約社員・アルバイト等になった
高度人材70点・80点ルートで申請している
日本人・永住者の配偶者特例で申請中に離婚・別居した
退職後に年金・健康保険の切替をしていない
申請後に住民税・年金・健康保険料の支払が遅れた
審査中に現在の在留期限が近づいている
申請後に家族構成や扶養人数が変わった
このような場合は、
変更内容だけではなく、永住申請全体への影響を確認すること
が大切です。
よくある質問
Q.永住申請後に転職したら、必ず入管へ連絡しなければなりませんか?
永住申請時に提出する了解書では、退職・転職など就労状況に変更があった場合、速やかに申請先の入管へ連絡することとされています。
また、技術・人文知識・国際業務など一定の在留資格では、別途14日以内の所属機関に関する届出が必要です。
Q.転職したら永住申請を取り下げる必要がありますか?
転職しただけで直ちに申請を取り下げなければならないというルールはありません。
転職後の収入、雇用形態、在留資格との適合性などを確認し、永住要件を引き続き満たしているか判断する必要があります。
Q.引越ししただけでも入管へ連絡が必要ですか?
住所変更については、まず新しい住所へ移転した日から14日以内に、市区町村で住居地変更の届出を行う必要があります。
永住申請中の場合は、申請書上の住所も変わるため、審査中の申請について申請先入管への連絡・追加対応が必要かも確認しておくとよいでしょう。
Q.申請後に住民税を一度払い忘れました。後から払えば問題ありませんか?
現在未納がなくなったとしても、永住許可ガイドラインでは、本来の納付期限内に公的義務を履行していなかった場合、原則として消極的に評価するとされています。
支払遅れの時期・理由・対象となる税金等によって状況が異なるため、個別に確認が必要です。
Q.永住申請中に在留期限が切れそうです。
永住申請とは別に、現在の在留資格について在留期間更新許可申請が必要です。
永住申請を提出したことによって、現在の在留期限が自動的に延長されることはありません。
永住申請後も「変化を管理すること」が重要
永住申請は、
書類を提出した日で手続が終わるわけではありません。
審査結果が出るまでの間にも、
転職・退職
収入の変化
結婚・離婚・別居
引越し
税金・年金・健康保険
在留期限
家族構成
などが変わる可能性があります。
特に永住申請は審査期間が長くなりやすいため、申請時には問題がなかった方でも、審査中に状況が変化することがあります。
大切なのは、
「変更があったことを隠す」のではなく、「変更後も永住要件を満たしているか」を確認し、必要な届出・説明を適切に行うことです。
エンライト行政書士事務所では、永住申請前の要件確認だけでなく、
「申請後に転職することになった」
「申請中に退職してしまった」
「配偶者と別居することになった」
「審査中に税金の支払が遅れてしまった」
といった事情変更についても、現在の申請への影響を確認したうえで対応をご案内しています。
永住申請の要件確認は無料です。
エンライト行政書士事務所
行政書士 宮島 詩卉
電話:03-5284-7981
受付時間:平日10:00~18:00
全国オンライン・WeChatでのご相談にも対応しています。
参考情報
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」
出入国在留管理庁「永住許可申請」
出入国在留管理庁「了解書」
出入国在留管理庁「所属(契約)機関に関する届出」
出入国在留管理庁「所属(活動)機関に関する届出」
出入国在留管理庁「住居地の変更届出」
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制Q&A」
※永住許可の判断や必要な追加資料は、現在の在留資格、申請区分、職業、収入、家族状況、申請後の変更内容等によって異なります。実際の手続では、出入国在留管理庁の最新情報と個別事情を確認してください。




