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会社経営者・個人事業主の帰化申請|会社の税金・社会保険・赤字決算の注意点 【2026年最新】

「会社を経営していますが、帰化申請できますか?」
「会社が昨年赤字でした。」
「法人税は払っていますが、社会保険を遅れて納付したことがあります。」
「自分の年収は低めですが、会社には利益があります。」
会社経営者や個人事業主であっても、帰化申請をすることはできます。
ただし、給与所得者と大きく違うのは、
申請人本人だけではなく、経営している事業についても確認される
という点です。
会社員であれば主に、
給与
住民税
年金
健康保険
勤務状況
などを確認します。
一方、会社経営者では、それに加えて、
法人の税金
会社の決算
源泉所得税
会社の社会保険
事業の実態
許認可
役員報酬
などまで確認範囲が広がります。
経営者の帰化は「本人+会社」を審査資料で確認する
2026年9月現在、東京法務局は、個人事業主・会社等の法人を経営する方について、
「事業の概要を記載した書面」
の作成を求めています。
また、法人役員については、
会社等法人の登記事項証明書
や、事業に必要な場合には、
許認可証明書
も提出資料になります。
つまり、
「私はこの会社から役員報酬をもらっています」
という本人側の説明だけではなく、
その会社が実際にどのような事業を行っているのか
も資料から確認されます。
会社員と比べて税務資料が大幅に増える
会社経営者の帰化で特に負担が大きいのが、税務関係です。
法人役員の場合、東京法務局の現在の案内では、個人側の税務資料に加えて、
法人の都道府県・市区町村民税
法人事業税
法人税
法人の消費税
法人税の確定申告書・決算報告書等
申請人についての源泉徴収簿
源泉所得税の納付関係資料
などが確認対象となっています。
したがって、
本人の住民税に未納がないから問題ない
というだけでは判断できません。
1.本人の税金
まず、経営者本人について確認します。
2026年9月から2027年5月に東京法務局で受け付ける中国籍の方については、現在、
5年度分の課税証明書・納税証明書
などが案内されています。
また、確定申告義務がある場合には、
所得税の納税証明書
確定申告書
なども必要になります。
役員報酬や事業所得がどのように申告されているかも資料上確認されます。
2.会社の税金
法人役員では、本人とは別に会社側の税務状況も確認されます。
例えば、
「自分の住民税は全部払っています」
としても、
会社の、
法人税
法人住民税
事業税
消費税
源泉所得税
などに問題があれば、
会社経営者としての状況を含めて確認する必要があります。
「会社の税金」と「自分の税金」は別物
よくある誤解です。
例えば株式会社を経営している場合、
会社は会社として税金を負担します。
一方、代表者本人は、
役員報酬等に対して個人として所得税・住民税等を負担します。
したがって、
法人税を払っているから本人の税金は大丈夫
とも、
本人の住民税を払っているから法人税は関係ない
ともいえません。
帰化申請では、それぞれを分けて確認します。
社会保険も「本人だけ」では終わらない
経営者案件でもう一つ重要なのが、
会社の社会保険
です。
東京法務局の現在の必要書類では、厚生年金・健康保険の適用事業所の事業主について、
直近2年分
の社会保険料納付資料が確認対象となっています。
さらに、納付証明書だけでは適正な時期に納付したことが分からない場合には、
領収書
口座振替記録
など、適正な時期に納めたことを示す資料も求めています。
そのため、
現在未納がゼロであること
だけを見るのではなく、実際の納付状況を確認することが重要です。
社会保険料を後から全部払えば大丈夫?
一律にはいえません。
例えば、
資金繰りが悪化
↓
会社の社会保険料を数か月遅れて納付
↓
現在は完納
というケースがあります。
現在未納がないことはもちろん重要ですが、東京法務局が現在、適正な時期の納付を確認する資料まで求めている以上、
「最終的に払ったから何も問題ない」
とは判断しない方がよいでしょう。
どの時期に、どの程度の遅れがあったのかを確認する必要があります。
会社が赤字だと帰化できない?
1期赤字なら自動的に帰化不許可
という全国一律の公式基準は公表されていません。
会社経営では、
設立初期
設備投資
一時的な売上減少
市場環境
などで赤字になることがあります。
一方、帰化の一般的な条件には、
自己または生計を同じくする配偶者その他の親族の資産・技能によって生計を営むことができること
という生計条件があります。
したがって会社の赤字そのものだけを見るのではなく、
会社の経営状態
申請人の役員報酬
世帯収入
預貯金
事業の継続性
過去からの所得推移
などを総合的に確認します。
1期赤字と連続赤字では確認の仕方が変わる
例えば、
過去数年は黒字
↓
設備投資を行った年だけ赤字
↓
現在は業績回復
という会社と、
数年間連続赤字
↓
債務超過
↓
役員報酬も減額
という会社では状況が異なります。
単に、
「赤字だからダメ」
または、
「赤字でも全く問題ない」
と一律に判断するべきではありません。
会社に利益があっても、本人の役員報酬が低い場合
例えば、
会社売上:8,000万円
会社利益:800万円
本人役員報酬:年240万円
というケースがあります。
会社に利益があることと、
申請人本人の生活が安定しているか
は同じ問題ではありません。
法人のお金は、そのまま代表者個人のお金ではありません。
帰化申請では、
本人の所得
配偶者の所得
世帯人数
家賃・住宅ローン
預貯金
会社の状況
などを合わせて確認します。
役員報酬を申請直前に上げればよい?
これも慎重に考える必要があります。
例えば、
長年:役員報酬月20万円
↓
帰化申請直前:月60万円へ変更
という場合、
現在の給与だけを見れば大きく改善しています。
しかし帰化申請では、過去の税務資料や会社決算等も確認されます。
そのため、
申請直前の数字だけを変更すれば、それまでの経営・所得状況が見えなくなる
わけではありません。
会社の業績に対して不自然ではないかも含めて確認する必要があります。
会社設立直後でも帰化申請できる?
会社を設立したばかりだから、
法律上自動的に帰化申請禁止
という公式ルールはありません。
しかし、
会社員
↓
会社設立
↓
代表取締役就任
↓
帰化申請
というように、申請直前に生活・収入の基盤が大きく変わった場合には、
現在の事業が安定しているかを判断できる資料がまだ少ないことがあります。
例えば、
初年度決算がまだない
売上実績が少ない
役員報酬を開始したばかり
社会保険加入直後
などです。
そのため、
申請できるか
と、
現在が適切な申請時期か
は分けて考える必要があります。
個人事業主も確認事項が増える
個人事業主の場合には法人と違って、
会社と本人が完全に別人格ではありません。
一方で、給与所得者とは異なり、
確定申告
事業税
消費税
源泉所得税
事業に必要な許認可
などが関係することがあります。
東京法務局の現在の案内でも、個人事業主には一般の税務資料に加えて、
消費税の納税証明
事業税の納税証明
源泉所得税の納付関係資料
などが求められています。
売上が多い=所得も高い、ではない
個人事業主で特に多い誤解です。
例えば、
年間売上:1,000万円
経費:750万円
所得:250万円
という場合、
「年商1,000万円」
だけで生計の安定性を判断することはできません。
帰化申請で重要なのは、売上だけではなく、
経費を差し引いた所得や世帯全体の生計状況
です。
経費を多く計上して所得を抑えている場合
税務上適法な経費を計上すること自体に問題があるわけではありません。
しかし、
節税の結果、
申告所得が毎年非常に低い
という場合には、
帰化申請上の生計状況との関係を確認する必要があります。
「実際にはもっとお金があります」
という口頭説明だけではなく、
税務申告された数字との整合性
が重要です。
現金商売は売上・所得の整合性に注意
飲食店、小売業、美容関連など、現金取引が多い事業では、
売上
確定申告
預金
家賃
生活費
などの数字に大きな不自然さがないか注意が必要です。
帰化申請のために数字を作るのではなく、
普段から税務・会計処理が適切であること
が前提です。
事業に許認可が必要な場合
業種によっては、
飲食店営業
宅地建物取引業
古物営業
建設業
旅館業
など、事業を行うための許認可が必要です。
東京法務局は、個人事業主・法人役員について、
事業に関する許認可証明書
を必要資料として挙げています。
したがって、許認可が必要な業種について、
必要な許可を取得せず営業している
ような状態では、帰化以前に事業運営そのものを確認する必要があります。
「事業の概要」も作成する
個人事業や法人を経営している方は、
事業の概要を記載した書面
を作成します。
これは単なる会社紹介パンフレットではありません。
事業の種類、取引関係、従業員、事業所等について、法務局が申請人の事業状況を把握するための帰化申請書類です。
会社員と比べ、
事業そのものについて説明する書類が一つ増える
点も経営者帰化の特徴です。
海外にも会社を持っている場合
中国等に会社を保有している方もいます。
この場合、
日本法人
海外法人
海外からの所得
海外資産
海外への送金・海外からの送金
などが関係することがあります。
東京法務局の帰化相談確認表には、
国外財産調書
も確認資料の一つとして掲げられています。
海外事業・海外資産がある場合には、
日本側の資料だけで判断しない方がよいでしょう。
経営者本人以外の世帯状況も確認される
帰化の生計条件は、
本人一人の所得だけを見る制度ではありません。
東京法務局も、資産・収入に関する資料について、
申請人だけでなく、
配偶者や生計を同じくする方
の資料を求めています。
例えば、
夫:会社経営、年収350万円
妻:会社員、年収500万円
という家庭と、
夫:会社経営、年収350万円
妻:無職、子3人
では、同じ本人年収でも世帯状況が異なります。
経営管理ビザの人は現在の在留資格も確認
外国人経営者の場合、
現在の在留資格が「経営・管理」であるケースが多くあります。
2025年10月には「経営・管理」の許可基準が大きく改正されています。
帰化申請では国籍法上の条件だけでなく、
現在まで日本に適法に在留していること
も前提になります。
そのため、
現在の経営・管理の在留状況そのものに問題がある場合には、
帰化申請だけを切り離して考えるべきではありません。
帰化申請中に会社の状況が変わった場合
帰化は申請して終わりではありません。
審査中に、
会社を廃業した
法人を設立した
代表者を辞任した
大幅に役員報酬が変わった
会社が赤字になった
転職した
などの大きな変更が起きることがあります。
このような場合、
申請時の資料と現在の状況が変わります。
重要な変更については、管轄法務局への連絡・追加資料の要否を確認する必要があります。
経営者の帰化で特に事前確認したいケース
次のような場合には、会社員向けの帰化チェックだけで判断しないことをおすすめします。
会社の代表取締役・役員
個人事業主
会社設立から日が浅い
1期または複数期赤字
債務超過
役員報酬が低い
申請前に役員報酬を大きく変更した
法人税・消費税・事業税等に支払遅れがある
源泉所得税の処理に不安がある
会社の社会保険料を遅れて払ったことがある
従業員の社会保険加入に不安がある
海外にも会社を持っている
海外資産・海外所得がある
現在「経営・管理」で在留している
このようなケースでは、
本人の帰化要件だけでなく、会社側の資料を先に精査すること
が重要です。
よくある質問
Q.会社が赤字ですが帰化申請できますか?
赤字1期だけで自動的に申請不可・不許可となる全国一律の公式基準はありません。
会社の経営状況、本人の所得、世帯収入、事業の継続性等を確認します。
Q.法人税は全部払っています。
法人税だけではなく、法人住民税、事業税、消費税、源泉所得税等の該当状況や、本人の税金も確認します。
Q.会社の社会保険料を遅れて払ったことがあります。
東京法務局は現在、適用事業所の事業主について直近2年間の社会保険料納付状況と、必要に応じて適正な時期の納付を示す資料を求めています。
具体的な納付時期を確認した方がよいでしょう。
Q.会社の売上が多ければ本人の年収は低くても大丈夫ですか?
会社の売上と、申請人個人の所得は別です。
世帯全体の生計状況と会社の経営状態を合わせて確認します。
Q.帰化前に役員報酬を上げればいいですか?
申請直前の報酬だけでなく、過去の所得・会社決算等も確認されます。
単に直前だけ数字を変更すればよいとはいえません。
Q.会社を作ったばかりです。
設立直後でも一律に申請禁止ではありませんが、事業・収入の安定性を判断できる資料が十分あるかを確認する必要があります。
Q.個人事業主です。
個人所得だけでなく、確定申告、事業税、消費税、源泉所得税、許認可等について確認が必要になる場合があります。
Q.海外にも会社があります。
日本の会社・個人所得だけではなく、海外事業や国外資産に関する資料との関係も確認した方がよい場合があります。
経営者の帰化は「年収」だけでは判断できない
会社経営者・個人事業主の帰化申請では、
本人に一定の収入があるか
だけを見ても十分ではありません。
会社員にはない、
法人税務
個人事業税務
決算
源泉所得税
社会保険
許認可
事業実態
まで確認対象が広がります。
特に、
「本人には問題がないと思っていたが、会社側の税金・社会保険で問題が見つかった」
ということを避けるため、申請前に会社資料も含めて確認することが重要です。
エンライト行政書士事務所では、会社経営者・個人事業主の帰化について、
本人の所得・住民税
法人税・法人住民税
事業税・消費税
源泉所得税
決算内容
役員報酬
会社の社会保険
事業の許認可
経営・管理の在留状況
世帯全体の生計状況
まで確認したうえで、現在帰化申請を進められる状態かを整理しています。
帰化申請の初回要件確認は無料です。
エンライト行政書士事務所
行政書士 宮島 詩卉
電話:03-5284-7981
受付時間:平日10:00~18:00
参考情報
東京法務局「帰化について」
東京法務局「帰化相談(初回相談)を希望される方へ」
東京法務局「帰化許可申請書に添付する書類(中国の方)」
東京法務局「帰化相談必要書類の確認表(中国)」
東京法務局「帰化許可申請のてびき」




