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永住申請の条件とは?10年・税金・年金・在留期間を行政書士が解説 【2026年最新】

「日本に何年住めば永住申請できますか?」
「年収はいくら必要ですか?」
「税金や年金を一度でも遅れて払ったら無理ですか?」
「在留期間が3年でも申請できますか?」
永住許可は、日本で長く生活している外国人の方にとって大きな節目となる手続です。
永住許可を受けると、在留資格「永住者」となり、在留活動や在留期間の制限がなくなります。
ただし、その分、一般的な在留資格変更よりも慎重に審査されます。
特に2026年2月24日には、出入国在留管理庁の**「永住許可に関するガイドライン」**が改訂されており、これから申請する方は古い情報だけで判断しないことが重要です。
永住申請の基本条件は大きく3つ
一般的な永住申請では、主に次の3つの要件が確認されます。
素行が善良であること
独立して安定した生活を送れること
永住することが日本の利益に合すると認められること
ただし、3つ目の「国益要件」の中には、
在留年数
税金
年金
健康保険
入管への届出
現在の在留期間
現在の在留資格への適合
など、非常に多くの確認事項が含まれています。
1.素行が善良であること
永住許可ガイドラインでは、
法律を守り、日常生活でも住民として社会的に非難されることのない生活を送っていること
が求められています。
具体的には、
刑事事件
罰金刑
交通違反
その他の法令違反
などが確認対象となります。
交通違反が1回でもあれば不許可?
そうとは限りません。
違反の内容、回数、時期などを含めて確認されます。
ただし、短期間に違反を繰り返している場合や、酒気帯び運転・無免許運転など重大性の高い違反については、慎重な検討が必要です。
2.独立して安定した生活を送れること
永住申請では、
今後も日本で安定して生活できる収入・資産・技能等があるか
が確認されます。
出入国在留管理庁は、
「日常生活において公共の負担にならず、将来において安定した生活が見込まれること」
と説明しています。
年収○万円という正式な基準はある?
全国一律に、
「年収○万円以上なら許可」
という最低年収額は公表されていません。
実際には、
本人の収入
配偶者の収入
扶養家族
家賃や住宅ローン
雇用の安定性
預貯金
世帯全体の生活状況
などを確認します。
したがって、単純に年収だけで許可・不許可を判断することはできません。
転職直後でも申請できる?
転職直後という理由だけで申請できないという全国一律のルールはありません。
ただし、
勤続期間
現在の給与
雇用形態
過去の収入推移
などから、生活の安定性を確認されます。
転職によって年収が大きく下がった場合などは特に注意が必要です。
3.永住が日本の利益に合すると認められること
この要件の中に、永住申請で特に重要な具体的条件が含まれています。
代表的なものを順番に見ていきます。
原則として日本に10年以上在留していること
一般的な就労ビザから永住を申請する場合、
原則として引き続き10年以上日本に在留していること
が必要です。
さらに、その10年間のうち、
就労資格または居住資格で引き続き5年以上在留
していることが求められます。
ただし、
「技能実習」
および
「特定技能1号」
の期間は、この「就労資格で5年以上」の期間には含まれません。
「来日10年」だけでは足りない
例えば、
留学5年
+
技術・人文知識・国際業務5年
であれば、原則的な在留年数の考え方に当てはまり得ます。
一方で、
留学8年
+
就労2年
という場合には、
日本に10年住んでいても、就労資格等で5年以上という条件を満たしていません。
つまり、
「日本に合計10年いればよい」
という単純な制度ではありません。
高度人材などは10年を待たずに申請できる場合がある
永住の「原則10年」には複数の特例があります。
代表的なのが高度外国人材です。
高度人材70点
一定の条件を満たし、
70点以上を3年以上継続
している場合には、原則10年の在留要件が短縮されます。
高度人材80点
80点以上を1年以上継続
している場合には、さらに短縮され、最短1年で永住申請の対象となる場合があります。
実際に「高度専門職」の在留資格を持っていなくても、申請時と過去の基準時点にポイント計算を行い、条件を満たしていることを立証できる場合があります。
このほか、
日本人・永住者等の配偶者
定住者
難民認定を受けた方
補完的保護対象者
日本への貢献が認められる方
特別高度人材
などにも特例があります。
税金は「払っている」だけでなく「期限内に払っている」ことが重要
永住申請で非常に重要なのが納税状況です。
現在のガイドラインでは、公的義務について、
申請時点で全額納付済みでも、本来の納期限までに払っていなかった場合は原則として消極的に評価する
ことが明記されています。
つまり、
「未納は全部払ったので大丈夫」
とは限りません。
就労資格の場合、住民税は原則直近5年
「技術・人文知識・国際業務」などの一般的な就労資格から永住申請する場合には、原則として直近5年分の住民税の課税・納税状況を確認します。
さらに普通徴収で自分自身が住民税を納めていた期間については、
領収証
通帳の取引履歴
その他期限内納付を確認できる資料
などを求められることがあります。
給与天引きなら?
住民税が会社の**特別徴収(給与天引き)**になっている期間については、原則として本人が自分で納期限を管理して納めるものではありません。
一方、転職などで一時的に普通徴収になった期間がある場合には、その期間の期限内納付を確認しておくことが重要です。
年金・健康保険は直近2年間が重要
一般的な永住申請では、原則として直近2年間について、
公的年金
公的医療保険
の加入・納付状況を確認します。
厚生年金の会社員
勤務先で厚生年金・健康保険に継続加入し、給与から適切に控除されている場合には、比較的確認しやすいケースです。
ただし、転職の間に空白期間がある場合には、その期間の国民年金・国民健康保険について確認が必要になることがあります。
国民年金に加入していた期間がある場合
国民年金については、
納付期限どおりに納めていたか
が特に重要です。
後からまとめて払えば必ず問題がなくなる、というものではありません。
直近2年間に国民年金期間がある方は、領収証等を保管しておくことをおすすめします。
国民健康保険も同様
国民健康保険料・国民健康保険税についても、加入期間がある場合には納付状況を確認します。
入管への届出義務も「公的義務」に含まれる
永住許可ガイドラインでは、公的義務として、
納税
年金
医療保険
だけでなく、
入管法上の各種届出義務
も挙げられています。
例えば、対象となる在留資格では、
転職
退職
所属機関の変更
配偶者との離婚・死別
などについて一定期間内の届出が必要になる場合があります。
永住申請前には、過去に必要な届出を適切に行っているかも確認しましょう。
現在の在留期間は何年必要?
2026年9月現在、ここは今後変更があるため特に注意が必要です。
永住許可ガイドラインでは原則として、
現在の在留資格について最長の在留期間を持っていること
が求められます。
ただし現在は経過措置により、
2027年3月31日までは在留期間「3年」でも最長期間として扱われます。
そのため、2026年時点では、
3年または5年の在留期間
を持っている方が永住申請の対象になり得ます。
2027年4月1日から変更
2027年4月1日以降は、原則としてガイドライン本文どおり、
その在留資格の最長の在留期間
が必要になります。
例えば最長期間が5年の在留資格であれば、原則5年の在留期間を持っていることが求められることになります。
ただし、2027年3月31日時点で3年の在留期間を持っている方については、その在留期間中に永住の処分を受ける場合、初回に限って3年を最長期間として扱う経過措置があります。
2026年2月の改訂で追加された重要ポイント
2026年2月24日のガイドライン改訂では、
現在持っている在留資格について、法務省令で定める上陸許可基準等に適合していること
も明記されました。
簡単にいうと、
現在の在留資格を形式的に持っているだけではなく、その在留資格に求められる条件にきちんと適合しているか
も確認されるということです。
例えば就労資格の場合には、
実際の仕事内容
学歴・職歴等との関係
報酬
勤務先
在留資格上認められている活動
などについて、現在の在留資格に問題がない状態であることが重要です。
永住申請中に現在のビザが切れそうな場合は?
永住申請を提出しても、現在の在留資格の期限が自動で延長されるわけではありません。
永住審査中に現在の在留期限を迎える場合には、
別途、在留期間更新許可申請が必要です。
「永住を申請したから更新しなくてもよい」
と誤解しないよう注意しましょう。
2026年10月から永住許可手数料は20万円
2026年10月1日以降に受け付けられる永住許可申請では、許可時の手数料が、
200,000円
になります。
ポイントは許可日ではなく申請受付日です。
2026年9月30日までに受け付けられた申請であれば、許可が10月1日以降になっても改定前の手数料が適用されます。
日本人・永住者の配偶者等は条件が一部異なる
日本人、永住者または特別永住者の配偶者・子については、一般的な永住申請とは一部の要件が異なります。
現在のガイドラインでは、一定の配偶者・子について、
素行善良要件
独立生計要件
への適合を要求しない取扱いがあります。
また、原則10年の在留要件にも特例があります。
そのため、
「外国人は全員10年必要」
ではありません。
配偶者等のケースについては、別記事で詳しく解説します。
永住申請前に確認したいチェックポイント
一般的な就労資格の方であれば、まず次の点を確認しましょう。
日本での在留が原則10年以上ある
そのうち就労資格・居住資格が原則5年以上ある
現在の収入・仕事が安定している
住民税を期限内に納付している
年金を期限内に納付している
健康保険料を期限内に納付している
必要な入管への届出を行っている
重大な犯罪歴・多数の交通違反等がない
現在の在留期間が要件を満たしている
現在の在留資格の活動・基準に問題がない
一つでも気になる点がある場合は、申請前に確認しておくことが重要です。
よくある質問
Q.日本に10年いれば必ず永住できますか?
いいえ。
10年の在留は一般的な要件の一つです。
収入、税金、年金、健康保険、素行、在留期間など、その他の条件も確認されます。
Q.留学期間も10年に含まれますか?
日本での在留期間として確認されます。
ただし、原則10年のうち、就労資格または居住資格で引き続き5年以上在留していることが別途必要です。
Q.年収はいくら必要ですか?
全国一律の最低年収額は公表されていません。
世帯状況や扶養人数、収入の安定性などを含めて判断されます。
Q.税金を遅れて払ったことがあります。
現在完納していても、納期限後に支払った事実は原則として消極的に評価されます。
どの税金をいつ遅れて支払ったのかを確認する必要があります。
Q.国民年金を後から払いました。
年金も期限内納付が重要です。
直近2年間の納付状況を具体的に確認してから申請時期を判断することをおすすめします。
Q.在留期間3年でも申請できますか?
2026年9月現在は、経過措置により3年でも最長の在留期間として扱われます。
ただし、この取扱いは2027年4月から変更されるため注意が必要です。
Q.高度人材80点なら10年必要ですか?
一定の条件を満たせば、80点以上の高度外国人材は最短1年の在留で永住申請の対象となる場合があります。
Q.永住申請中に現在の在留期限が来ます。
永住申請とは別に、現在の在留資格の更新申請が必要です。
永住申請は「年数」だけでは判断できません
永住申請では、
日本に何年いるか
だけではなく、
現在の仕事
収入
税金
年金
健康保険
入管への届出
在留期間
現在の在留資格への適合
素行
まで総合的に確認されます。
特に近年は、
「未納がないか」だけではなく「期限どおり納付していたか」
が非常に重要です。
エンライト行政書士事務所では、永住申請前に、
在留歴
年収・扶養状況
住民税
年金
健康保険
転職歴
高度専門職ポイント
などを確認し、現在申請を進められる状態かを事前に確認しています。
永住申請の初回要件確認は無料です。
エンライト行政書士事務所
行政書士 宮島 詩卉
電話:03-5284-7981
受付時間:平日10:00~18:00
※永住申請のサポートは、原則として東京出入国在留管理局の管轄地域を対象としています。
参考情報
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」
出入国在留管理庁「永住許可申請」
出入国在留管理庁「永住許可申請3(就労資格・家族滞在)」
出入国在留管理庁「高度人材外国人としての永住許可申請」
出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」




