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借金・住宅ローンがあっても帰化できる?返済中の生計審査と注意点 【2026年最新】

「住宅ローンが3,000万円残っています。帰化できますか?」
「車のローンと奨学金を返済しています。」
「カードローンを利用していますが、法務局に分かりますか?」
「配偶者に借金があります。」
帰化申請を考えている方から、
「借金があると帰化できないのでは?」
という相談を受けることがあります。
結論からいうと、
借入金があることだけを理由として帰化できない、という全国一律の公式基準はありません。
実際、法務局で使用する「生計の概要」には、
毎月の返済金
と、
主な負債
を記載する欄があります。
つまり、住宅ローンなどの負債が存在すること自体は、帰化制度上想定されています。
重要なのは、
借金があるかどうかではなく、返済を続けながら日本で安定した生活を維持できるか
という点です。
帰化申請では借金を含めた「世帯の生計」を確認する
国籍法上の帰化条件には、
生活に困ることなく日本で暮らしていけること
という生計条件があります。
この条件は申請人一人ではなく、
生計を一つにする親族単位
で判断されます。
例えば、
夫:年収600万円
妻:年収400万円
住宅ローン:月12万円
という世帯と、
本人:年収350万円
配偶者:無職
カードローン等の返済:月15万円
という世帯では、同じ「借金あり」でも状況が大きく異なります。
そのため、
借入残高だけを見て帰化可否を判断することはできません。
1.「生計の概要」には返済金を記載する
帰化申請で作成する「生計の概要(その1)」には、毎月の支出として、
食費
住居費
教育費
返済金
生命保険等掛金
預貯金
その他
などを記載します。
つまり法務局は、
収入から実際に毎月どの程度の支出・返済が発生しているか
を確認できる構造になっています。
主な負債は残高まで記載する
さらに「生計の概要」には、
主な負債
として、
借入の目的
借入先
残額
完済予定
を記載する欄があります。
したがって、
住宅ローンや大きな借入があるにもかかわらず、
「借金は書かなくても分からないだろう」
という考え方は避けるべきです。
帰化申請では、個々の資料を作ること以上に、
すべての資料の内容が矛盾していないこと
が重要です。
住宅ローンが残っていても帰化できる?
住宅ローンがあることだけで、帰化申請ができなくなるわけではありません。
日本で住宅を購入している方であれば、
住宅ローンを20年・30年・35年など長期間返済していることも珍しくありません。
そのため、
住宅ローン残高がある=生計条件を満たさない
とはいえません。
確認したいのは、
毎月の返済額
世帯収入
その他の借入
扶養人数
生活費
預貯金
などです。
2.住宅ローン残高より「毎月無理なく返済できているか」
例えば、
住宅ローン残高:3,500万円
と聞くと大きな借金に見えます。
しかし、
世帯年収:1,000万円
住宅ローン返済:月10万円
で安定して返済している世帯と、
住宅ローン残高:1,000万円
本人年収:320万円
返済:月15万円
という世帯では、家計への負担が異なります。
したがって、単純な残高だけではなく、
現在の収入に対して返済がどの程度の負担になっているか
を見る必要があります。
「借金はいくらまでなら大丈夫」という公式基準はない
帰化について、
借金500万円以下なら大丈夫
年収に対して借金が○%以下なら大丈夫
といった全国一律の公式基準は公表されていません。
そのため、
「住宅ローンが2,000万円あるから無理」
「借金が100万円しかないから絶対大丈夫」
という判断はできません。
世帯全体の収入・支出・資産・負債を確認します。
カーローン・奨学金があっても一律に問題ではない
住宅ローン以外にも、
自動車ローン
奨学金
教育ローン
ショッピングローン
などがあります。
これらについても、
借りていること自体を理由に帰化不可とする一律の公式基準はありません。
通常の生活の中で計画的に返済している借入であれば、
住宅ローンと同様、
家計全体として返済可能な状態か
を確認することになります。
カードローン・リボ払いは少し慎重に確認したい
カードローンやリボ払いについても、
利用しているだけで直ちに帰化不可になるという公式基準はありません。
しかし、
住宅ローンとは性質が異なり、
借入残高が増え続けている
毎月最低額しか返していない
複数社から借りている
返済のために別の会社から借りている
といった状況では、
現在の家計が本当に安定しているか
という観点から慎重に確認した方がよいでしょう。
特に、
給与が入る
↓
カードローン返済
↓
生活費が不足
↓
再度借入
という状態になっている場合には、単に「延滞していないから大丈夫」とは考えない方が安全です。
クレジットカードを使っているだけなら「借金がある人」とは限らない
通常のクレジットカード利用について、
毎月一括払いで正常に決済しているだけであれば、
住宅ローンやカードローンと同じ意味で大きな負債を抱えているとは限りません。
一方、
キャッシング
リボ残高
分割払い残高
が大きい場合には、実際の返済負担を確認する必要があります。
CICやJICCの信用情報を必ず提出する?
2026年現在、東京法務局が中国籍の方について公開している標準的な必要書類には、
CICやJICCの信用情報開示報告書を全員一律で提出する
という案内はありません。
そのため、
「帰化ではクレジットスコアが○点必要」
といった制度ではありません。
一方で、「生計の概要」には負債を記載する欄があります。
また、個々の事情によって法務局から追加資料を求められることがあります。
したがって、
信用情報を提出しない=借金を説明しなくてよい
という意味ではありません。
返済遅延がある場合はどうなる?
一般的なローンについて、
一度返済日を過ぎたら帰化できない
という全国一律の公式基準はありません。
一方、
長期延滞、
督促が続いている、
返済ができず法的手続に移っている、
という状態であれば、
現在安定した生活を維持できているか
という生計面の確認が重要になります。
特に、税金・年金等の公的義務の未納とは区別して考える必要があります。
帰化の素行条件では、納税状況も総合的に考慮されることが法務省から明示されています。
「ローン延滞」と「税金・年金の未納」は同じではない
例えば、
クレジットカードの支払遅れ
と、
住民税の納期限超過
は同じ制度ではありません。
帰化について法務省が公式に素行判断の要素として挙げているのは、
犯罪歴や納税状況、社会への迷惑の有無等
です。
そのため、
一般債務の問題と、
税金・社会保険の問題を混同しないことが重要です。
ただし、どちらも実際の家計が不安定になっていれば、生計面では確認が必要になります。
配偶者に借金がある場合も確認する
生計条件は、
生計を一つにする親族単位
で判断されます。
そのため、
申請人本人には借金がないものの、
同居して家計を一緒にしている配偶者に、
住宅ローン
カーローン
カードローン
奨学金
などがある場合には、世帯全体の支出として確認する必要があります。
例えば、
本人:年収500万円、借金なし
でも、
配偶者:年収なし、毎月ローン返済15万円
であれば、本人だけを見て家計を判断することはできません。
配偶者名義の住宅ローンでも家計支出なら関係する
住宅ローンが申請人名義ではなくても、
夫婦の家計から毎月返済しているのであれば、
世帯の実際の支出
として考える必要があります。
帰化の生計条件では、
「誰の名義か」だけではなく、
実際に誰の収入で生活・返済しているか
も重要です。
親族・友人から借りている場合
銀行や消費者金融だけが負債ではありません。
例えば、
中国の両親から500万円借りている、
友人から事業資金を借りている、
親族から住宅購入資金を借りている
というケースがあります。
実際に返済義務がある借入であれば、
金融機関ではないから負債ではない
とは考えない方がよいでしょう。
特に、
「親からもらった」
のか、
「親から借りた」
のかによって、税務上の扱いも変わる可能性があります。
中国に借金・住宅ローンが残っている場合
中国に不動産を持ち、中国側の住宅ローンが残っている方もいます。
「主な負債」は日本国内の借入だけに限定して考えるべきではありません。
中国のローンについても、
借入目的
残額
毎月の返済
完済予定
誰が返済しているか
を整理しておいた方がよいでしょう。
前の記事で取り上げた海外資産と同様、
海外にあるから帰化申請と無関係
とは考えないことが重要です。
借金を隠して申請するのは避ける
帰化申請では、
借金があること自体よりも、資料の内容が食い違うこと
の方が問題になりやすいケースがあります。
例えば、
生計の概要:借金なし
しかし、
銀行口座:毎月ローン会社へ10万円送金
住宅:本人所有
という場合、説明に矛盾が生じます。
法務局の正式な書式に「主な負債」の欄がある以上、
主要な借入は正確に記載すること
が基本です。
帰化直前に借金を全部返せばよい?
借入を完済すること自体は家計上プラスになる場合があります。
しかし、
帰化申請直前に借金をゼロにすれば必ず許可される
という制度ではありません。
例えば、
500万円の借金を、
親から借りた500万円で一括返済
したのであれば、
借入先が変わっただけという可能性もあります。
また、完済した結果、
預貯金がほとんどなくなり、
今後の生活費が不安定になることもあります。
重要なのは、
形式的に借入残高をゼロにすることではなく、家計全体を安定させること
です。
申請直前に大きなローンを組んだ場合
例えば、
帰化申請直前に住宅を購入し、
4,000万円の住宅ローンを開始した
というケースです。
大きな借入をしただけで帰化申請ができなくなるわけではありません。
ただし、
申請前月の家計が大きく変わっているため、
毎月返済額
住居費
預貯金
頭金
世帯収入
などを最新の状態で確認する必要があります。
「以前は家賃8万円だった」という古い家計ではなく、
現在の住宅ローン返済後の生計
で判断します。
自己破産・個人再生の経験がある場合
過去に自己破産や個人再生をした方について、
過去に破産したことがあれば永久に帰化できない
という全国一律の公式基準は公表されていません。
一方、
現在も返済計画中である、
現在の収入では生活に余裕がない、
新たな借入を繰り返している、
という状態であれば、
現在の生計が安定しているか
を慎重に確認する必要があります。
過去の手続名だけで判断するのではなく、
現在の債務・返済・収入状況
を見ることが重要です。
住宅ローン審査に通った=帰化の生計条件もOK、ではない
銀行から住宅ローンを借りられた場合、
金融機関の審査を通過しているため、
「帰化も大丈夫だろう」
と考える方がいます。
しかし、
住宅ローン審査と帰化審査は別の制度です。
金融機関が融資可能と判断したことが、
法務大臣による帰化許可を保証するものではありません。
反対に、住宅ローン残高が大きいだけで帰化不可になるわけでもありません。
借金がある方が申請前に確認したいポイント
特に次のような方は、借入残高だけで自己判断しないことをおすすめします。
住宅ローンを返済中
カーローンがある
奨学金を返済している
カードローンがある
リボ残高が大きい
複数の会社から借りている
毎月の返済額が大きい
配偶者に借金がある
中国に住宅ローンが残っている
親族・友人から借入がある
最近住宅を購入した
過去に返済遅延がある
自己破産・個人再生の経験がある
返済後にほとんど貯金が残らない
このような場合には、
「借金が○万円あるからダメ」ではなく、返済後も安定した生活ができるか
を確認します。
よくある質問
Q.住宅ローンが3,000万円残っています。帰化できますか?
残高だけで帰化不可とは判断できません。
世帯収入、毎月返済額、その他の支出・借入等を確認します。
Q.車のローンがあります。
カーローンがあること自体を一律に禁止する公式基準はありません。
家計全体の返済負担を確認します。
Q.奨学金を返済しています。
奨学金返済中という理由だけで帰化不可とはいえません。
Q.カードローンを使っています。
利用自体で直ちに不可とはいえませんが、借入残高・返済状況・家計の安定性を確認します。
Q.CICに事故情報があると帰化できませんか?
東京法務局の標準必要書類に、全員一律のCIC信用情報提出は記載されていません。
また、「ブラックだから必ず不許可」という全国一律の公表基準もありません。
ただし、現在の負債・返済状況は別途確認が必要です。
Q.配偶者の借金も関係しますか?
生計を一つにしている場合には、世帯全体の生計を確認します。
Q.借金を全部返してから申請した方がいいですか?
必ず完済が必要という一律の基準はありません。
返済後の預貯金や生活状況を含め、どちらが安定した生計になるかを確認します。
借金がある帰化申請は「残高」ではなく「返済後の生活」を見る
住宅ローンや奨学金など、
通常の生活の中で借入を利用している方は少なくありません。
帰化申請でも、法務局の正式な書式に、
返済金
と、
主な負債
を記載する欄があります。
したがって、
借金があることを隠す
のではなく、
借入を含めても、
世帯として安定して日本で生活できていること
を正確な資料で示すことが重要です。
エンライト行政書士事務所では、
住宅ローン
カーローン
奨学金
カードローン・リボ払い
配偶者の借入
海外の借入
月々の返済額
世帯収入
預貯金
税金・年金
まで確認したうえで、現在の家計状況で帰化申請を進められるかを整理しています。
帰化申請の初回要件確認は無料です。
エンライト行政書士事務所
行政書士 宮島 詩卉
電話:03-5284-7981
受付時間:平日10:00~18:00
参考情報
法務省「国籍Q&A」
東京法務局「帰化について」
東京法務局「帰化相談(初回相談)を希望される方へ」
法務局「生計の概要(その1)」
東京法務局「帰化許可申請書に添付する書類(中国の方)」




